じゃがいもの栽培について。
ジャガイモの植え付け時期
ジャガイモは春と秋の2回、植え付け時期があります。
・春 … 3月~4月中旬くらいまで ・秋 … 8月下旬~9月 (※植え付け時期は関東標準になります。)
初心者に向いているのは春の植え付け。秋の植え付けは、以下の理由などから、栽培や収穫が難しくなります。
・種イモの販売期間や植え付け期間が短い ・夏~秋の暑さで種イモが腐りやすい ・冬の寒さが早いとジャガイモが大きく育ちにくい
など、いくつかあります。
事前準備のポイントと注意点
プランター
プランターを使用する場合は、深さ30cm以上の深型プランターを用意しましょう。横幅が30~40cmで1株、80cm程度で2株植えられます。土は市販の野菜用培養土が使用できます。
培養土の袋
プランターを置くスペースがないという方は、収穫量は少なくなりますが、培養土の袋で育てることもできます。袋の底に排水用の穴をいくつか開けるのを忘れないようにします。
畑
通常は石灰を入れて土の酸度調整をしますが、ジャガイモは酸性の土が好きな野菜なので、ジャガイモを育てる土には石灰は入れない方がいいです。植え付けの1週間くらい前までに1㎡あたり完熟堆肥2~3kgと成分8-8-8程度の化成肥料や有機配合肥料を100gほど施してよく耕しておきます。
1. 種イモを購入します
種イモは12月下旬ごろから販売が始まりますが、冬は寒さで種イモが腐ってしまうことも多く、初心者は暖かくなる3月以降に購入して始めるのが安心。種イモは、ホームセンターや園芸専門店などで4月中旬くらいまで購入が可能です。
初心者におすすめの品種
ジャガイモには「男爵薯(だんしゃくいも)」、「メークイン」、「キタアカリ」、「インカのめざめ」などさまざまな品種がありますが、品種による育てやすさにはそれほど差がないので、料理での使いやすさや食感の好みなどで、好きな品種を選んで大丈夫です。
種イモの選び方
農林水産省の検査機関の検査に合格し、品質がきちんと保証されているのが種イモです。スーパーなどで売られている商品ではなく、合格証の付いた種イモを購入するようにしましょう。より初心者が失敗しないための選び方のポイントは、切らずにそのまま植えられるくらい小さな種イモを選ぶこと。目安としては、1kg20個程度入っているものがおすすめです。
2. 芽出しをします(浴光育芽)
植え付けの2~3週間前から、種イモの芽出しをします。毎日朝から夕方くらいまで、日なたに種イモを並べ、太陽光に当てます。夜は寒いため家に取り込みます。これを2週間くらい行っていると種イモから芽が出てきます。緑や赤、紫色の硬い芽が出てくればOKです。 芽出しは必ずしも行う必要はありませんが、芽出しをすると種イモをそのまま植え付けたときよりも発芽がそろって、その後の生育がよくなります。
3. 種イモを切ります
植え付けの2~3週間前から、種イモの芽出しをします。毎日朝から夕方くらいまで、日なたに種イモを並べ、太陽光に当てます。夜は寒いため家に取り込みます。これを2週間くらい行っていると種イモから芽が出てきます。緑や赤、紫色の硬い芽が出てくればOKです。 芽出しは必ずしも行う必要はありませんが、芽出しをすると種イモをそのまま植え付けたときよりも発芽がそろって、その後の生育がよくなります。
4. 種イモを植え付けます
幅60~70cmで深さ10cmくらいの植え溝を掘り、30cm間隔で植え付けます。植え付ける場所が深すぎると芽が出にくくなるので、土が5cm上にのるくらいが目安で、切り口を下にします。
5. 芽かきをします
出てきた芽が5cm程度に伸びたら、硬くてよい芽を数本残して残りは引き抜きます。通常は2~3本残すのがよいといわれていますが、残す本数は好みで大丈夫です。種イモが動かないようしっかり押さえ、土の下の方で芽を切るようにしましょう。
6. 1回目の土寄せと追肥をします
芽かきが終わったら軽く土寄せを行います。土に追肥を混ぜた後に土寄せをすると、効果的です。
7. 2回目の土寄せと追肥をします
草丈が30cmほどに成長したら、2回目の土寄せと追肥をします。1回目同様、土に追肥を混ぜた後で土寄せをしましょう。ジャガイモが大きくなってくると土から出てしまうことがあります。太陽光に当たると緑色になり有害物質であるソラニンの含有量が増えるため、土から出たジャガイモは土寄せをして埋めるようにしましょう。 緑色になったジャガイモはソラニンを多く含むため、食中毒を起こすので危険です。
9. 花が咲いたら取ります
花が咲くと種ができ、トマトのような実がなります。大きな影響はありませんが、ジャガイモの成長に必要な栄養分が実の方に取られてしまうので、できれば花は取り除くようにしましょう。
10. 収穫します
一般的には6月中旬ごろが春植えジャガイモの収穫時期ですが、品種や地域、天候により収穫時期が変わってきます。葉の7~8割が黄色くなって枯れてきたころを収穫目安としてください。ジャガイモは雨天や雨上がりに収穫すると腐りやすいので、晴天が続いて土が乾いているときに掘り上げます。 掘ったジャガイモは風通しのよい日陰で土がさらっと落ちるまで乾かし、早めに取り込みます。長時間日に当てると水分が飛んでシワシワになったり、ソラニンの含有量が増えたりするので注意です(ソラニンは早く収穫しすぎても残ります)。 収穫後は、すぐに食べるか、貯蔵する場合は風通しのいい冷暗所に保管します。
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